86話:近代ロシア音楽の父 [クラシック]

先日ピアニストの友人に頼んでいた楽譜がようやく私の手元に届きました。すると気の利く彼女は他にも素敵な譜面を忍ばせてくれていたのです。
それは偶然にも私が前から気になっていた作品の一つでした。彼女にその話をしたこともなかったのに。。。散りばめられている音達を眺めているうちに是非ともレパートリーの1曲に出来るようにしたいと改めて思いました。
そんなわけで今日ご紹介するピアノ作品はこちらです。

                 グリンカ◇ひばり:バラキレフ編

ミハイル・イヴァーノヴィチ・グリンカ( Glinka、1804-1857)ウクライナ系。

グリンカは富裕な地主の家庭に生まれ、子ども時代から音楽に興味を持っていました。少年のころに体験した祖国戦争と農奴オーケストラが演奏する民謡の編曲が、成長してからの彼の音楽に影響を与えたといわれています。経済的に恵まれていた彼は若いうちからピアノ、ヴァイオリン、声楽、指揮、そして作曲を熱心に学習することが出来ました。しかし、音楽教育はごくわずかしか受けておらず、同胞の作曲家よりは、むしろプーシキンら当時の詩人や画家などと交遊していました。やがてはイタリアなどの多くの諸外国で勉強する機会を得、芸術的に進んだ西欧の文化を吸収することができたのです。しかし外国を回るうちに、徐々に彼のロシア人としてのアイデンティティが芽生え、ロシア的な作品を書きたいという願いが起きてくるようになりました。

初めて真のロシア的音楽をつくったといわれるグリンカの作品は、ロシアのその後の作曲界にも重要な影響を与えており、とりわけ有名なのが「ロシア5人組」(バラキレフ・キュイ・ムソルグスキー・リムスキーコルサコフ・ボロディン)です。このグループはグリンカの指導力を受け入れて、はっきりとロシア的な特質のあるクラシック音楽を創造しました。
          グリンカ1.jpg   

[ペン]今日お届けします作品は、グリンカの歌曲集「ペテルスブルグよさようなら」の中の1曲ですが、単独で歌われることの方が多い有名な曲です。東方のロマンスとも言われています。私的にはチャイコフスキーの「アンダンテ・カンタービレ」を思い出させるような、ロシアの大地に歌われる民謡の調べを思い起こさせる美しい旋律ではないでしょうか。音楽標語、Gromche、Gromche(朗々と、朗々と)の部分で明るく転調し、後半は希望に満ちて音楽が展開していうあたりが大変聞き所と思います。そしてやはり何と言いましても、ひばりの鳴き声を模したと思われるピアノのフレーズはバラキレフのセンスに脱帽です。

Balakirev,M.A. 題名: L' Alouette (=The Lark):
バラキレフ1837-1910:ロシア五人組の統率者として有名。

  キーシンの演奏でも有名ですが、私の好みはこちらの女性。http://www.youtube.com/watch?v=nBJv7SKZnic&feature=related





 [るんるん] kumikopiano インフォメーション コーナー[るんるん]

  
 演奏会、アルバム、ライブ録音についてのお問い合わせ k-honma@violet.plala.or.jp まで
 また、プロフィールのページに詳細が載っていますのでご覧下さい。
       
  チェロ&ピアノ コンサートライブ録音~モリコーネ◇ニューシネマパラダイスより(アレンジ本間くみ子)
        

    youtubeでも一部お聴きになれます
   http://www.youtube.com/user/kumikopianon?feature=mhum
  

  [バー]どうぞ宜しくお願い致します 



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